環境 Ambiente


1.大気汚染

微小粒子状物質
PM10とPM 2.5は、大気中に浮遊している物質のうち、それぞれ粒径10μm、2.5μm(マイクロメートル、1μgは1mmの千分の1)以下の粒子のことです。
呼吸時に気管を通り抜けて気管支や肺に達します。特に、PM2.5は髪の毛の直径の約30分の1と小さく、肺の奥まで達するため、呼吸器疾患、循環器疾患、肺がんなど、健康に影響を及ぼすことが懸念されています。また、どちらも燃焼により生じる粉塵のなかに含まれ、軽いので、天気がよいと長く飛散することができ、濃度が高まります。ミラノでも雨天が多かった2014年には問題とならなかったように、都市部の大気環境は天候に大きく左右されます。

日本とイタリアの違いをチェック
微小粒子状物質のイタリア基準は、PM10が年平均値40μg/㎥以下であり、日平均値50μg/㎥を超える日が1年35日以下、PM2.5は年平均値25μg/㎥以下となっています。2014年度は、PM10平均値50μg/㎥を超える日が70日近くとなり、目標達成できていませんが、年平均値ではPM10、PM2.5 いずれも基準値以下となりました。
日本では、測定や計算の方法が違うため単純に比較できないのですが、東京の2014年度の浮遊粒子状物質SPM一日平均値20μg/㎥(PM10より厳しい測定数値で、一日平均値基準100μg/㎥以下)、PM2.5年平均値は16μg/㎥(年平均値基準15μg/㎥、日平均値基準35μg/㎥)でした。冬場雨風のない晴天が続くと大気がよどみ、微小粒子状物質PM10やPM 2.5による大気汚染が問題となるのは同じです

健康被害 2015年12月20日付コリエーレ紙より
大気汚染により、喘息、気管支炎、アレルギー疾患など、次のような疾患を引き起こすことが指摘されています。特にPM2.5は、髪の毛の30分の1と非常に小さく、肺の奥まで到達できるので、悪影響を与えることが分かっています。持病のある人、妊婦、高齢者、乳幼児では注意が必要です。また、濃度が高い日の屋外での激しい運動を避けるよう呼びかけています。
・呼吸器疾患・・・咳、呼吸困難、気管支喘息、気管支炎、肺炎など
・循環器疾患・・・心筋梗塞、動脈静脈血栓、脳卒中など
・その他の症状・・目や鼻の粘膜充血、ドライアイ、結膜炎、鼻炎など

対策
イタリアでは対策として、緊急時には車両規制や、暖房の点火時間や設定温度の引き下げなどが行われます。10年くらい前のミラノでは、1年のうち150日程度は基準値を超えていてる状態で、毎年冬場は奇数偶数規制、ノーカーデー、排ガス適正化の行われていない車両通行の規制が行われました。2015年12月にも、ローマではカーナンバーの奇数偶数規制が行われました。今日は奇数ナンバー、次の日は偶数ナンバーの車の通行ができるというものです。ミラノでも年末3日間のノーカーデーが実施されています。
また、ミラノでは、中央地区Cゾーンの車両進入税を導入したり、低公害、低燃費の車や暖房燃焼機器の奨励を行ったりしています。
重汚染レベルの中国やインドの都市に比べると問題のない状態ですが、やはり基準値を超えると、咳、鼻づまり、目の充血のほか、もともと持っている呼吸器疾患やアレルギー疾患を悪化させる恐れがあるので、エコドライブや公共交通機関の使用、暖房の過度の使用を控え、環境にやさしい生活を実践するよう呼びかけています。

~大気汚染情報~ 2015年12月悪化しています。ご注意ください。
2015年12月、ミラノでは約40日間雨が降らず、25日間連続でPM10濃度が、上限50μg/㎥を超えて80~100μg/㎥で推移しました。室温設定めやすを20℃から19℃に下げるよう呼びかけたり、公共バスのチケットを一日有効とする措置などをとっています。

2015年12月28日(月)~30日(水)はノーカーデーです。
12月24日にミラノ市より通達があり、大気汚染の緊急対策として、年末28日(月)~30日(水)10時~16時はミラノ市内で一般車両の通行を禁止することが決まりました。また、その他の近郊の街でも実施の予定です。
12月25日で、PM10日平均値の上限50μg/㎥を30日間連続で超え、平均値50μg/㎥を超える日が2015年92日目(目標35日以下)となり、汚染のレベルは深刻だとして、市民の健康のために決めたと報じています。
市内公共交通機関の1.5€のチケットを一日有効としたり、北鉄道Trenordでも乗り放題パスを発行したりする予定です。
ミラノ市は、今後も約2週間は高気圧に覆われる予報で、大気中の微小粒子状物質の滞留が続くのではと心配されています。


~イタリア鼻洗いの勧め~
冬の時期、小児科、呼吸器科や耳鼻科では、特に帰宅後の鼻洗いを勧められます。かぜやアレルギーや無症状でも、赤ちゃんから大人にまで、鼻洗いを勧めます。
日本では、帰宅後の手洗いうがいですが、手洗い鼻洗いがイタリア式予防対策となっています。方法は、注射器シリンジや吸入器を使ったり、スプレーや点滴袋タイプなどなど、年齢や症状によっても鼻洗いの方法は様々です。洗浄液も、生理食塩水やハイパートニックや海水などがあります。
自分に合った鼻洗いの方法を、ホームドクターに相談してみてください。


2.資源ごみ

ミラノ市の資源ごみ回収率は、全体のごみの36%(2014年データ)です。2012~2014年には段階的に、堆肥化できるゴミ(生ごみ)の分別も行われ、現在ミラノ全域で実施されています。EU目標の65%が達成できるよう努力をしています。

◇ミラノの住宅で分別できる資源ごみは、缶+ペットボトル(黄)、ガラス容器(緑)、紙(白)の3つです。

◇その他は、堆肥化できる生ごみ(茶)と、それ以外のゴミ(グレー)に分別します。

集合住宅では、決められたごみ集積場に分けて出します。大抵、建物の中庭側や裏側の1階(Piano terra)に、小さな部屋があります。

~ミラノごみ分別事情~ RACCOLTA DIFFERENZIATA   住宅編

raccolta differenziata

◇パックやボトルなどは、いずれも水できれいにすすいでから、圧縮し小さくして出すのは日本と同じです。

◇ダンボールは、畳んでㇶもでまとめて、グレーのその他のごみ容器の横に置きます。

~ミラノごみ分別事情~ 街中編