産婦人科OSTETRICIA GINECOLOGIA

産 科 OSTETRICIA

    お産をこちらでするか、帰国して出産するか、いろいろな事情を考慮して考えます。ミラノの産院は、日本と同じレベルの検査や健診を受けることができるので、医療面での心配はありません。

    日本とイタリアの違いをチェック

    ✔妊娠月齢の数え方が違う

    イタリアは他の欧米諸国と同じで妊娠は9か月と2週間です。日本は4週を1か月とするので、少しずれて妊娠10か月となります。週で数えると42週で同じですから、週で伝えることをお勧めします。

    ✔分娩入院日数が違う

    イタリアでは、自然分娩で通常2泊3日、帝王切開で4泊5日です。日本の入院日数の半分で退院となります。もちろん母子ともに元気な場合です。

    ✔費用が違う

    出産に関わる費用は、基本的には全額公費負担です。ハイリスク出産などで必要な検査も含みます。しかし実際には、多くの人がお金を支払ってサービスのよい高額の自由診療を利用しています。

    ✔帝王切開率が高い

    イタリアは35%を超えています。日本も増えていますが、それでも20%です。また、無痛分娩や母子同室制度を希望する人が、日本より断然多いです。

    ミラノでの妊娠出産プログラム

    ミラノ市内の産科のある病院のHPの内容をまとめました。

    1.準 備

    赤ちゃんが欲しいと思ったら、まず健康診断を受けましょう。6週目には中枢神経、9週目で腕や脚、10週目には各臓器が形成されますから、妊娠に気づくころには、赤ちゃんの体の基本が出来上がってしまっていることになります。持病がある人は特に、準備段階で、信頼できる産婦人科医を見つけておき、必要な検査や予防接種をうけて、生活習慣にも気をつけて過ごすことが大切です。

    相談しておくこと

    ・遺伝的疾患malattie ereditarie
    ・慢性疾患malattie croniche
    ・肥満傾向や低体重sovrappeso-sottopeso

    ~MALATTIE CRONICHE~ 持病・慢性疾患 

    • 高血圧ipertensione arteriosa/pressione alta
    • 糖尿病diabete mellito
    • てんかんepilessia
    • 心血管疾患malattie cardiovascolari
    • 心臓疾患malattie del cuore
    • 甲状腺疾患malattie della tiroide
    • 内分泌疾患malattie del sistema endocrino
    • 全身性エリテマトーデスLupus eritematoso sistemico
    • その他免疫疾患altre malattie autoimmuni
    • 血栓性疾患malattie trombofiliche
    • 血液凝固異常malattie del sistema coagulatorio
    • 神経症、うつ病、精神疾患nevrosi ansiose, depressive e malattie psichiatriche
    • 神経疾患malattie neurologiche
    • 腫瘍疾患malattie tumorali

    処方を受けておくこと

    ・葉酸剤acido folico

    検査を受けておくこと

    ・一般的な尿検査、血液検査esami del sangue e delle urine
    ・血液型RH検査gruppo sanguigno e fattore Rh
    ・感染症検査

    ~MALATTIE INFETTIVE~ 感染症

    • 風疹 rosolia⋆
    • 水痘varicella
    • B型肝炎epatite B
    • C型肝炎epatite C
    • トキソプラズマtoxoplasmosi⋆
    • サイトメガロウイルスcitomegalovirus⋆
    • ヒトパルボウイルスparvovirus
    • B群溶血連鎖球菌streptococco beta emolitico di gruppo B
    • サラセミア貧血症microcitemia
    • 梅毒test per la sifilide
    • エイズ test per l’Hiv/Aids

    ▷上の⋆の抗体をもっていなければ、妊娠中は毎月検査を行います。

    生活チェック

    ・たばこと飲酒fumo-alcool
    ・体重peso-forma

    必ず相談しておく服用薬

    • 血液凝固治療薬warfarina
    • 抗てんかん薬farmaci antiepilettici
    • ホルモン剤farmaci ormonali
    • 精神疾患薬farmaci per disturbi psichiatrici
    • 過剰のビタミンA剤vitamina A
    • 化学療法薬farmaci chemioterapici (metotrexate)
    • 抗生剤antibiotici (テトラサイクリンtetracicline,ペニシラミン penicillamina)
    • 甲状腺機能亢進症治療薬farmaci per l’ipertiroidismo
    • 高血圧薬farmaci per l’ipertensione(ACE阻害薬ACE inibitori)

    2.妊娠検査

    ・市販の検査薬
    イタリアでも、病院に行く前に、市販の検査薬で確かめる人が多いです。スーパーや薬局で簡単に購入できます。CERTEZZAやCLEARBLUEの名前で、スーパーなら、バンドエードやガーゼなど医薬品のコーナーの棚の上のフックなどにぶら下がって陳列されていることが多いです。

    ・産婦人科で検査
    経腟エコー(超音波検査)や採決でHCGホルモン検査をして調べます。

    3.妊娠中の検査 保険内診療で公費負担となる基本項目

    13週までに entro la 13a settimana

    • 超音波検査ecografia
    • 血算(貧血検査含む)emocromo
    • 血液型gruppo sanguigno
    • ASTアスパラギン酸アミノトランスフェラーセaspartato aminotransferasi
    • ALTアラニン・アミノトランスフェラーゼalanina aminotransferasi
    • 風疹検査 rubeo test
    • トキソテストtoxo test
    • 梅毒血清反応TPHA,VDRL,RPR(contro la sifilide)
    • HIV検査 HIV
    • グルコース血糖検査glucosio-glicemia
    • 間接クームス試験test di Coombs indiretto
    • 尿検査urine

    14~18週 fra la 14a e la 18a settimana

    • 尿検査urine

    19~23週 fra la 19a e la 23a settimana

    • 超音波検査ecografia
    • 尿検査urine

    24~27週 fra la 24a e la 27a settimana

    • 尿検査urine
    • グルコース血糖検査glucosio-glicemia

    28~32週 fra la 28a e la 32a settimana

    • 超音波検査ecografia
    • 血算emocromo
    • 貯蔵鉄量フェリチンferritina(追加検査)
    • 尿検査uirine

    33~37週 fra la 33a e la 37a settimana

    • B型肝炎検査 HbsAg-epatite B
    • C型肝炎検査HCV-epatite C
    • 血算 emocromo
    • 尿検査urine
    • HIV抗体検査HIV

    38~40週 fra la 38a e la 40a settimana

    • 尿検査urine

    41週~ dalla 41a settimana主治医の指示があれば行う検査

    • 超音波検査ecografia
    • 胎児心拍数図cardiotocografia

    ▷超音波検査ecografiaは、基本3回です

    • 1回目妊娠初期Ecografia nel primo trimestre12週までに行う。
    • 2回目妊娠中期Ecografia nel secondo trimestre21~23週の間に行う。
    • 3回目妊娠後期Ecografia nel terzo trimestre32週目以降に行う。

    ▷プライベート診療では毎月健診毎に超音波検査があり、胎児の画像を見たり、心音を聞いたりできます。

    4.追加の検査
    ハイリスク妊娠では、必要に応じて追加検査の指示があります。

    • 4回目以上の超音波検査
    • 3D立体超音波検査ecografia 3D
    • 専門医による超音波2次検査ecografia 2°livello
    • 胎児心エコー検査ecocardiografia fetale
    • 膜性診断diagnosi di corialità
    • 双胎間輸血症候群検査esame di sindrome da trasfusione feto-fetale
    • レーザー凝固術trattamento con laser terapia
    • 横隔膜ヘルニアernia diaframmatica
    • 血液検査prelievo di sangue
    • 項部透過性スキャン検査translucenza nucale
    • 胎盤採取villocentesi
    • 羊水検査amuniocentesi
    • 子宮内治療terapia in utero

    ハイリスク妊娠gravidanza a rischio

    • 双胎妊娠gravidanza gemellare
    • 骨盤位(逆子)podalico
    • 高齢出産 母体年齢età materna

    ~イタリア双胎妊娠事情~
    イタリア人の双子出産は全体の約1%で、日本の0.4%より高くなっています。うち二卵性dizigotiが3分の2、一卵性 monozigotiが3分の1です。母体のリスクも高くなるので、検査の数が多くなるのは日本と同じです。

    5.分娩

    • 自然分娩parto naturale
    • 帝王切開taglio cesareo
    • 無痛分娩parto con epidurale(硬膜外麻酔)
    • 水中分娩parto in acqua
    • 誘発分娩parto indotto
    • 自宅分娩parto in casa
    • 骨盤位分娩parto podalico

    ~イタリア分娩事情~

    イタリア出産平均年齢は32.0歳で、日本では初産平均年齢が30.4歳ですから、あまり変わりません。

    イタリア帝王切開率は、36.3%(2013年ISTAT政府統計局調べ)で、EU平均より10ポイント高く、一番高くなっています。特に南部カンパニア州(56.6%)やシチリア州(42.5%)、プーリア州(41.7%)で高く、帝王切開で生まれる赤ちゃんは公立病院より私立病院の方が一般的に多くなっています。帝王切開の世界平均は15~20%で、日本では約20%です。

    また、自然分娩といっても、人工破水、陣痛促進、胎児心音モニター出産など何らかの医療の補助を受けて出産するケースがほとんどです。これは日本でもおなじ傾向です。

    無痛分娩を行う病院が増えていて、下の表の病院であれば、24時間麻酔科医が待機していて、無痛分娩を希望すれば可能です。2011年~2013年までで、POLICLINICOポリクリニコ病院で53.6%、BUZZIブッツィこども病院で33.5%が無痛分娩で出産しています。日本ではとても低く、一般的にはあまり行われません。

    分娩入院期間は、イタリアの方が短く、日本の半分くらいの期間です。自然分娩では通常2泊3日帝王切開では4泊5日です。会陰切開や帝王切開の抜糸は、退院してから産後健診で通院して行います。もちろん、入院期間は母子の容態によって、延長されます。
    イタリアでは、母子同室制を行う病院がほとんどです。最近のデータで84%のケースで母子同室制を選んでいます。希望しなければ、新生児室に通って授乳だけする母子異室も可能です。

    6.出産費用

    出産に関わる費用は、基本的には全額公費負担です。ハイリスク出産などで必要な検査も含みます。しかし、実際には多くの人がお金を支払って、サービスのよい高額の自由診療を利用しています。

    ~イタリア出産費用事情~

    出産にかかる費用0~2万ユーロまで様々です。自分のライフスタイルに合った方法を選びます。

    ▷堅実に! 全額公費 0ユーロ コース

    健診、検査、分娩まですべて保険内診療でお世話になります。

    費用は全額公費負担で、全く支払いが生じません。公費で負担してもらえる範囲の健診や検査を公立病院で受けます。分娩も同じ公立病院で、入院する部屋も一般の部屋となります。

    ×ここが難点
    毎回同じ産婦人科の先生に受診することは不可能です。健診のたびに違う先生で、落ち着かない感じがします。


    ▷豪華に! プライベート出産 1~2万ユーロ コース

    健診、検査、分娩をすべてプライベート診療とします。

    全額自己負担となれば、合計費用は当然高額になります。いつも同じ先生で、予約も簡単で待ち時間のロスもなく、受付や診察での扱いも丁寧です。診察のたびに超音波検査をしてくれます。困った時には、直接産婦人科医に電話で問い合わせることもできます。分娩も主治医の先生を指名します。入院する部屋はプライベートの個室とすれば、高級ホテル並みのサービスを期待できる私立病院もあります。

    ×ここが難点

    帝王切開の確率が高くなります。ある私立病院では9割が帝王切開とのデータもあります。自由診療を行う先生は、制約された時間内で動くので、何時間もの陣痛にはお付き合いいただけないのだと思います。


    ▷リーズナブルに! 数千ユーロに抑えるコース

    保険内診療と自由診療の両方を利用します。

    例えば、健診はプライベート診療で、継続して同じ産婦人科医に診てもらい、検査は公費で行います。入院する部屋は、病院内のプライベートの部屋をとるけど、分娩は医師を指名せず公費でお願いするなど、ミックスでどちらもうまく利用する方法があります。費用も抑えられて、主治医に電話で尋ねるプライベートのサービスも受けることができ安心です。時間のロスも大幅に削減できるので、仕事をしている妊婦さんでは、一般的な方法といえます。

    ×ここが難点
    いざ分娩というときに、担当の産婦人科医が病院にいないと、結局当直の知らない医師に取り上げられることになります。

    7.ミラノ市の主な産婦人科のある病院

    いずれも設備の整った病院です。病院HPなどで特徴としている内容についても記載しました。プレママ体操教室、母親父親学級、産前産後の婦人科健診、新生児健診、不妊治療などは、いずれの病院でも行っています。病院や病室の様子は様々ですので、見学してから決めることをお勧めします。

    ▷公立病院も、プライベート病室や医師の指名分娩などの自由診療を行っています。
    ginecologia ostetricia

    ▷私立病院は、どこもきれいで、サービスが良いですが、帝王切開率が高めです。
    ginecologia ostetricia privata

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