救急医療 PRONTO SOCCORSO

救急医療について

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ミラノ市内の主な公立総合病院には、年中無休24時間体制の救急医療センターが設置されています。国保に加入していない外国人旅行者も利用できます。ただし、ベッド数の不足などで受け入れを断られたり、長時間待たされたりすることもあります。救急病院の混雑を減らし、休日や夜間の診療を保障するために、軽症の急病診療所も開設されています。赴任後すぐ、最寄の救急医療機関を確認しておきましょう。そして緊急時には慌てずに、レベルに応じた適切な医療を受けることができるよう、まずは、準備をしておきましょう。

レベル1重症 ・・・生命危険 移動できない

-> 緊急番号112*(救急車118AMBULANZA アンブランツァを呼ぶ

電話で連絡する。重症、事故、生命の危機があれば、迷わず呼ぶこと。携帯、固定いずれからでも料金不要。
・患者氏名、年齢、住所や場所nome, cognome, età, indirizzo
・連絡者情報generalità del richiedente
・内容、徴候、症状、発症時間tipo di problema, segni e sintomi, ora della loro comparsa
と、アパートのインターホン番号や棟、階など伝えるか、建物の玄関で待つ。通話は、近所の人や遠くにいる知人に頼んでもよい。ミラノ市内であれば、数分で到着。
*112番はEU統一の緊急時の番号ですが、イタリア国内では、州によってはまだ取り入れていないところもあります。

レベル2 重軽症 ・・・移動できるが、すぐ対応が必要

-> 救急病院 PRONTO SOCCORSO  プロントソッコールソに行く

予約なしで直接タクシーや自家用車で行き、救急棟で受付け(ACCETTAZIONE)、順番を待つ。緊急医療24時間体制で行っている主な病院。

~救急センターのある主なミラノの病院~
NIGUARDAニグアルダ(中毒、火傷センターなどある公立大総合病院、市内北部)
POLICLINICO ポリクリニコ(Mangiagalli, Regina Elena含む公立総合病院、ミラノ大学近く)
SAN CARLO サン・カルロ(日本人学校に一番近い公立総合病院、市内西部)
SACCO サッコ(感染症センターある公立総合病院、市内北西部)
SAN PAOLO サン・パオロ(公立総合病院、市内南部)
FATEBENEFRATELLI ファテベネフラテッリ(眼科救急ある公立総合病院、領事館近く)
BUZZI ブッツィ(公立こども病院、市内Corso Sempione付近)
SAN RAFFAELEサン・ラファエレ(ミラノ2近くの私立総合病院、市外北東)
HUMANITASウマニタス(市外南の私立総合病院)

タクシーでは住所不要、病院名だけ伝えればよい。外来入口とは別なので、必ずプロントソッコルソに行くことを伝える。子供無料、14歳以上で軽症の場合に有料となることある。(タクシーは「緊急時」、病院住所は「病院」の章を参照。)

レベル3 休日夜間急患 ・・・翌日まで待てない症状

-> 休日夜間往診 CONTINUITA’ ASSISTENZIALE   に電話をする
TEL 800 19 33 44ミラノ市内と周辺地域
(2018年1月1日より、TEL02-34567から、上のサービス番号に変わりました)

急病で、平日まで待てないときに利用します。14歳未満は小児科医、大人は一般医が対応していて、必要あれば、応急処置や48~72時間以内の投薬処方など行われます。
時間帯
祝日前日、祝日、土日8時~20時
毎日無休夜間20時~8時
対応内容
・電話相談
・急病診療所案内
・必要なときは往診
・往診で対応できないときの救急搬送指示
ふつう無料であるが、州外住民、保険未加入者など有料(診療所受診15€、往診25€など)となることもある。

-> 24時間営業薬局 FARMACIA を利用する

ミラノ市内の夜間休日24時間対応の主な薬局(2018年1月現在)
Lloyds Farmacia
-Viale Monza, 226 Milano TEL 02-2579991
-Piazza De Angeli, 1 Milano TEL 02-4984165
-Viale Famagosta, 36 Milano TEL 02-8132470
Farmacia Boccaccio Via Boccaccio, 26 Milano TEL 02-4695281
Farmacia Ferrarini Piazza V. Giornate, 6 Milano TEL 02-55194867

 レベル4 一般診療・・・しばらく経過をみてもよい症状

-> ホームドクター MEDICO DI FAMIGLIA  予約または直接行く。
通常電話で予約、診療所に行って受診する。検査、専門診療の指示書、薬の処方箋等をもらう。検査結果や経過について、再受診し、治療方針を立ててもらったり、再検査や別の専門科への指示書をもらったりする。公費保険内でもプライベートでもホームドクターの役割は同じ。料金やサービスが異なるだけ。(「ホームドクター」の章参照)


~エボラ出血熱 イタリア事情~
2014年11月に感染したイタリア人医師退院しました。

エマージェンシー医として、西アフリカのシエラレオネでエボラ出血熱の医療に従事していて感染しましたが、ローマのSPALLANZANI病院に緊急搬送され、治療を受けて2015年1月2日に完治、無事退院の報道がありました。故郷カターニャに戻り、自宅療養して体力が戻ったら、またシエラレオネに戻る意向を伝えています。

2015年5月13日に搬送されたイタリア二人目の感染者も退院しました。

西アフリカのシエラレオネより帰国した37歳のイタリア人看護師が、エボラ出血熱に感染したことが確認され、5月13日ローマのSPALLANZANI病院に搬送されました。サルデニア州出身のエマージェンシー看護師ですが、6月10日の発表によりますと、完治して無事退院、患者が搬送されるより早く、治療薬などの準備が整いスムーズに治療が行われた結果だとしています。

~中東呼吸器症候群(MERS)イタリア事情~

イタリアでの2015年の感染者はありません。

韓国で中東呼吸器症候群(MERS)コロナウィルスの感染が広がっていますが、EU内感染者は、2015年6月現在で合計15人、イタリアでは昨年1人だけとなっており、特別な対策は今のところ必要ないとしています。

~感染症救急センター~

ミラノ市の感染症センターの中心はOSPEDALE SACCO(サッコ)病院で、エボラ出血熱対策でも指定病院です。国内ではローマのSPALLANZANI病院とここの2か所が中心となります。サッコ病院は、ミラノの北東に位置し、85年前に結核療養所として設立された病院です。現在は一般の総合病院となっていて、救急医療も行っています。数年前の新型インフルエンザ流行時も、北部で中心となって対応にあたった病院で、流行当初に新型かどうか検査ができるのは市内でこの病院だけでした。イタリア北部において、エボラ出血熱などの疑わしい症状が発生すれば、この病院に搬送されます。

同病院の感染症センターには70人の入院患者を収容できますが、うちベット15台は完全隔離できるよう受け入れ準備が整っています。また医師や看護師は、二次感染防止のため、救急車から病院への特殊搬送の方法、完全防護服の着脱の方法など日々研修や訓練を行っていて、病院の受け入れ体制は万全なようです。

OSPEDALE SACCO
VIA G.B.GRASSI,74 MILANO
TEL 02-39041


~インフルエンザ イタリア事情~
今シーズン2017-2018年推移
ISS高等保健研究所によりますと、イタリア国内の報告数は、12月25~31日の1週間で、定点患者数1000人に対し11.11件となり、同週だけで約67万人が感染、今シーズンの国内推計感染者数は216万8千人に達したとみられています。流行開始や推移は昨シーズンと重なっていましたが、年末年始に流行レベルを上回っていて、ピークに達した模様です。
近年と同じ傾向で、子どもの感染者、特に5歳未満が、患者1000人に対して29.17件と最も多く、次いで5~14歳で18.96件となっています。15~64歳(5.43件)や65歳以上(2.78件)の感染者は比較的少なくなっています。
AH1N1やB型など複数のウイルスが検出されており、ピークが過ぎても今後1~2月にかけては流行していますので、こまめな手洗いなど引き続き予防を呼びかけています。

昨シーズン2016-2017年 中レベルの流行
昨シーズン2016-17年はA/H3N2型ウイルスが主流となり、例年より早めの12月末にピークとなりました。国内全体で約9%の544万人が感染したとみられていて、前シーズンより少し多い、中レベルの流行となりました。

2015-2016年 低レベルの流行
シーズン2015-16年は、A型43%とB型57%の両方の流行があり、例年より遅めの2月中旬にピークとなりました。国内全体の感染者は約8%(前シーズン約11%)の490万人にとどまり、低レベルの流行となりました。子どもの感染率は、前シーズンより高くて4歳まででは22.7%、5~14歳では16.5%となり、これは前シーズンも同じですが、年齢が上がるほど低くなる傾向がありました。


学校の対応、学級閉鎖はない
イタリアの学校では、暖房がつかないときには帰宅となることもありますが、インフルエンザで何人休んでいても学級閉鎖にはなりませんし、出席停止の扱いもありません。授業の遅れが気になるかもしれませんが、しっかり治して元気になってから登校するようにします。

治療 リレンザ・タミフルはほとんど使われない
ホームドクターでは、だいたい4日~1週間程度の休養日数を指示されることが多いです。発症後48時間以内に投与しなければならない抗ウイルス剤は、特別な場合を除いては奨励していないので、迅速抗原検出検査もほとんど行われません。タミフルリレンザはイタリアでも購入可能ですが、熱が高いときに解熱剤を処方するなどの対処療法を行い、数日間は安静するように指示されます。予後の二次的細菌感染で気管支炎や肺炎の症状が見られれば、抗生剤を投与することとなります。

イタリアインフルエンザ予防対策
イタリア保健省では、予防対策として、①手洗い(水のないところでは消毒ハンドジェル剤)を強く推奨しています。次に②咳、鼻、くしゃみエチケット、③感染時の自宅休養、④院内感染者のマスク装着などを挙げています。
予防接種は、65歳以上の高齢者や、慢性疾患のある人に推奨しており、保健所などで無料で受けることができます。その他希望者は、ホームドクターなどで有料接種となります。


ジカ熱、イタリア事情~

ジカ熱は、デング熱や日本脳炎を引き起こすウイルスの仲間であるジカウイルスをもつ蚊に刺されることで感染します。2015年以降、南米を中心に流行し、ウイルスと胎児の小頭症との関連が疑われています。
2016年1月末より、イタリアでも空港などにポスターを掲示し、流行地への渡航者(特に妊婦)に注意を呼びかけ、帰国後21日以内に発熱や関節痛などの症状が見られた場合は、速やかに受診する注意喚起を行っています。

イタリア人旅行者では、2015年に4件(すべて治癒)、2016年に入ってからも数件確認されて、2月現在合計10件となりました。いずれも中南米などへの渡航後の輸入症例とのことです。

2月2日、WHOは緊急事態の宣言をだし、流行を防ぐための措置を徹底するよう勧告しました。
これを受け、日本ではデング熱や狂犬病と同じ「四群感染症」に指定されました。
ジカ熱はふつう軽症といわれているのですが、胎児への影響を懸念して警戒感が広がっています。
今のところ、日本やヨーロッパでの流行はありませんが、春から夏にかけてヤブカが繁殖する時期に流行のリスクがあるとしています。